中学受験算数の良問・難問・基本問題

プロ家庭教師が中学入試の算数の問題とその解法を紹介していきます。

甲陽学院中2019年(旅人算ー★★★☆☆☆)

甲陽学院中学 2019年度 1日目】

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~概要~ 

甲陽中は難易度が安定している学校で、2019年も例年通りでした。

本問は、甲陽中の速さとしてはかなり易しめで、最難関校を狙うなら解けなければならない問題です。

 

~解説~

 追いつき算の公式「2人の距離÷速さの差=追いつくまでの時間」のみで解ける問題です。

まずは、1周の長さを適当に決めましょう。「3等分」「6分で追いつく」「20分で追いつく」があるので、1周<180>mとするのが良いでしょう。

すると、AがBに6分で追いつくという条件から、

<60>m÷(Aの速さーBの速さ)=6分

という式が作れますね。

同様に、AがCに20分で追いつくという条件から、

<120>m÷(Aの速さーCの速さ)=20分

となります。

 よって、

Aの速さーBの速さ=<10>m/分

Aの速さーCの速さ=<6>m/分

と求めることができます。

 

(1)で問われているのはBとCの追いつき算なので、必要なのはBとCの速さの差ですが、先ほどのAとの速さの差の関係から

Cの速さーBの速さ=<4>m/分

が分かります。

また、2人の距離には注意が必要です。Cの方がBより速いので、この2人の追いつき算における位置関係はBの方が前にいることになりますね。よって、2人の距離は2/3周=<120>mとなります。よって、

<120>m÷<4>m/分=30分

 

30分でAがちょうど10周したという条件から、Aの速さは

<180>m×10周=<1800>m

<1800>m÷30分=<60>m/分

と求められるので、BとCの速さはそれぞれ

<60>m/分ー<10>m/分=<50>m/分

<60>m/分ー<6>m/分=<54>m/分

となり、それぞれが1周するのにかかる時間は、

<180>m÷<50>m/分=3.6分=3分36秒

<180>m÷<54>m/分=10/3分=3分20秒

 

重要度【★★★★☆☆】

難易度【★★★☆☆☆】

 

 

by カエレバ
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