中学受験算数の良問・難問・基本問題

プロ家庭教師が中学入試の算数の問題とその解法を紹介していきます。

洛南高附中2020年(平面図形ー★★★★☆☆)

洛南高等学校附属中学 2020年度】 

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~概要~

本年の洛南中は、かなり易しかったですね。

算数だけでなく、国語も難易度が下がっており、 合格最低点はここ10年間で2番目に高くなりました。

合格には、男子は100点/150点満点、女子は115点/150点満点が最低限のノルマでしょう。

本問は、男子にとっては合否を分け得る問題、女子にとっては落とせない問題です。

 

~解説~

『「あ」と「い」の面積が等しい』というフレーズを見ただけで解法が思い浮かぶようにしておきたいですね。

謎の三角形である「あ」の面積も、謎の四角形である「い」の面積も求めようがありません。

こういうときは、近くの適当な場所の面積をそれぞれに付け足して考えます。

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つまり、「あ」=「い」なので、

「あ」+「☆」=「い」+「☆」

になることがポイントです。

 

それでは、△ABCの面積=△EBDの面積になるような点Eを考えましょう。

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半円の半径を②cmとしましょう。

△ABCは、∠ACB=90°の直角二等辺三角形です。

よって、その面積は、辺BCを底辺とすると高さはACになるので、

△ABC=②cm×②cm÷2

となります。

△EBDは、辺BDを底辺とすると、その長さは④cmです。

よって、その面積は、

△EBD=④cm×高さ÷2

となります。

△ABC=△EBDになるので、△EBDの高さは①cmであると分かります。

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ここで、補助線CEを引いてみましょう。

辺CEは半円の半径なので、CE=②cmです。

このとき、△CEGは、CE:EG=2:1で∠CGE=90°なので、

∠ECG=30°

となります。

この、『30°-60°-90°の直角三角形の性質』は中学受験算数の超重要事項です。

 

あとは、角度の問題です。

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∠BCE=180°ー30°=150°

△BCEは、BC=ECの二等辺三角形なので、

∠BEC=(180°ー150°)÷2=15°

∠FCE=90°ー30°=60°

∠AFE=60°+15°=75°

 

 

重要度【★★★★☆☆】

難易度【★★★★☆☆】

 

 

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