中学受験算数の良問・難問・基本問題

プロ家庭教師が中学入試の算数の問題とその解法を紹介していきます。

灘中2014年(水問題ー★★★★☆☆)

【灘中学 2014年度 1日目】 

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~解説~

奥行きがどこでも等しいので、真正面から見た図で考えましょう。

真正面の面を底面とすると、高さ一定なので体積比=底面積比となるからですね。

これは、水問題全般の基本です。

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台形と台形の面積比は考えにくいので、補助線を引いて長方形+三角形に分けてみましょう。

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長方形BCDEと長方形ABEFは横の長さが等しいので、「面積比=縦の長さ比」。

よって、

長方形BCDE:長方形ABEF=20cm:10cm=2:1

 

また、三角形DEGと三角形DFHは相似なので、「面積比=相似比の2乗」。 

よって、相似比は、

三角形DEG:三角形DFH=20cm:30cm=2:3

から、面積比は、

三角形DEG:三角形DFH=2×2:3×3=4:9

 

毎秒一定の量の水を注ぐので、水を満たすのにかかる時間比は体積比と同じですね。

よって、各場所に水を満たすのにかかる時間は上図の様に表せます。

 

20cmのところまでにかかった時間は4分なので、

❷分+④分=4分

 

20cmのところから30cmのところまでにかかった時間は、

6分18秒ー4分=2分18秒=2.3分なので、

❶分+⑤分=2.3分

 

この2つの条件式から消去算を行うと、

❷分+④分=4分

❶分+⑤分=2.3分

❷分+⑩分=4.6分

⑥分=0.6分

①分=0.1分

❶分=1.8分

 

60cmのところまでについても同様に考えると、

長方形の部分は、20cm:10cm:30cm=2:1:3

三角形の部分は、2×2:3×3:6×6=4:9:36

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よって、各場所に水を満たすのにかかる時間は上図の様になります。

注ぎ始めてから60cmのところまでにかかる時間は、

❻分+㊱分=1.8分×6+0.1分×36=14.4分=14分24秒

 

 

重要度【★★★☆☆☆】

難易度【★★★★☆☆】

 

 

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