手塚山中2020年(立体図形ー★★★☆☆☆)
【帝塚山中学 2020年度 2次A】
~解説~
(1)
動かしているのは円すい(立体)ですが、問われているのはその底面である円(平面)に関してのみなので、立体全体を考える必要はありません。
円Oの動きだけを見ればよいので、真上から見た平面図で考えましょう。
まずは、移動後の状態を描きましょう。
移動後の円の中心O’は移動前の円の点Cにあり、半径は変わらず1cmなので、移動後の円は上図の青線になります。
その後、ポイントとなる点がどのように移動したかをイメージしましょう。
作図が完成すれば、あとは普通の面積を求める問題です。
この形は、上図の様に半円と長方形と半円に分けられますね。
よって、その面積は、
1cm×1cm×3.14÷2×2=3.14㎠
2cm×1cm=2㎠
3.14㎠+2㎠=5.14㎠
(2)
本問も、円すい全体を見る必要はありません。
問われているのは点Mの動きのみなので、「点Mを直線AOを軸として回転させた」と読み替えましょう。
1回転させるので、点Mは円を作ります。
その円の中心は、点Mから見て直線AO上の最も近い点になります。
よって、上図の様に、AOとMFが直角に交わるような点Fが中心です。
△ABOと△AMFは相似なので、
AM:AB=1:2
から、
MF:BO=1:2
BO=1cmなので、
MF=1cm÷2=0.5cm
点Mは、点Fを中心とした、半径0.5cmの円周上を通過するので、その長さは、
0.5cm×2×3.14=3.14cm
(3)
円すいの側面上の最短距離の問題は、展開図で考えるのが鉄則です。
展開図を描くためには、まずは側面を展開してできるおうぎ形の中心角を求めておかなければなりませんね。
底面の円の周りの長さは、
1cm×2×3.14=6.28cm
側面のおうぎ形の半径は6cmで、弧の長さが6.28cmになるので、
6cm×2×3.14×▢=6.28cm
▢=1/6=60/360
よって、中心角は60°です。
※難関校を目指す子は、以下の解法も習得しておきましょう。
底面の円の半径:側面のおうぎ形の半径=1cm:6cm=1:6
中心角の大きさの比は半径の長さ比の逆比になるので、
底面のおうぎ形(円)の中心角:側面のおうぎ形の中心角=360°:▢°=6:1
▢=60
点Mから円すいの側面を1周して点Mに帰ってくる線は、上の展開図上では点Mと点M’を結ぶ線です。
この線の長さが最短になるのは、上図の赤線の様に、点Mと点M’を直線で結んだときです。
ここで、△AMM’は、AM=AM’と∠A=60°から正三角形と分かります。
よって、MM’=3cm
(2)で求めた線の長さとの差は、
3.14cm-3cm=0.14cm
(1)
重要度【★★★★★★】
難易度【★★☆☆☆☆】
(2)
重要度【★★★★★☆】
難易度【★★☆☆☆☆】
(3)
重要度【★★★★★☆】
難易度【★★★☆☆☆】
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