神戸女学院中2018年(面積ー★★★★☆☆)
【神戸女学院中学 2018年度】
~解説
(1)
曲線が絡む複合図形の面積を求めるときは、『曲線部分を最優先』に考えるのがポイントです。
曲線を含む図形の面積の公式は、「おうぎ形の面積の公式」しかないからです。
直線で出来ている図形の面積の公式はたくさんありますが、選択肢が多いということは、限定できないから迷うことになりますね。
本問でも、求める図形の中にある曲線がどんなおうぎ形から来ているのかを真っ先に確定させましょう。
おうぎ形の面積を求めるには、半径と中心角が必要なので、円の中心から補助線(上図の赤線)を引くのは当然ですね。
曲線部分を優先して考えると、斜線部分(上図の「あ」+「い」+「う」)の面積は、
おうぎ形「あ」+三角形「い」+おうぎ形「うえ」-三角形「え」
という方針で求めていけば良いと分かりますね。
ここで、2つのおうぎ形はともに、半径9cm、中心角30°なので、その面積は、
9cm×9cm×3.14×(30°/360°)=21.195㎠
三角形「い」は、底辺を辺ABとすると高さがCEの三角形です。
また、三角形「え」は、底辺を辺ABとすると高さがDFの三角形です。
円内の対称性に着目すると、CE=DFなので、
三角形「い」の面積=三角形「え」の面積
と分かります。
よって、求める斜線部分の面積は、
おうぎ形「あ」+おうぎ形「うえ」+三角形「い」-三角形「え」
=おうぎ形「あ」+おうぎ形「うえ」
=21.195㎠+21.195㎠
=42.39㎠
(2)
同じ様に、まずは曲線部分がどのおうぎ形から来ているかを考えます。
斜線部分が含む弧CDに関しては、おうぎ形ACDからしか求められないので、このおうぎ形は確定です。
あとは、帳じりを上手く合わせることを考えましょう。
斜線部分の面積=おうぎ形ACD+三角形ABC-三角形ABD
とすれば求められますね。
おうぎ形ACD=9cm×9cm×3.14×(60°/360°)=42.39㎠
次に、三角形の面積を考えましょう。
三角形ABCに関しては、
AE=9cm
∠EAB=60°
円内の対称性に着目して、
∠ABE=90°
よって、『30°-60°-90°の直角三角形の法則』から、
AB=9cm÷2=4.5cm
∠BAC=90°
AC=9cm
よって、
三角形ABC=4.5cm×9cm÷2=20.25㎠
三角形ABDに関しては、底辺を辺ABにすると、高さはDFの長さです。
ここで、三角形ADFも30°-60°-90°の直角三角形なので、
AD=9cmから、DF=9cm÷2=4.5cm
よって、
三角形ABD=4.5cm×4.5cm÷2=10.125㎠
以上から、
斜線部分の面積=42.39㎠+20.25㎠ー10.125㎠
=52.515㎠
(1)
重要度【★★★★☆☆】
難易度【★★★☆☆☆】
(2)
重要度【★★★★☆☆】
難易度【★★★★☆☆】
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