中学受験算数の良問・難問・基本問題

プロ家庭教師が中学入試の算数の問題とその解法を紹介していきます。

神戸女学院中2020年(整数問題ー★★☆☆☆☆)

神戸女学院中学 2020年度】

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~解説~

条件を式に表すと、

176×▢+308×△=4004

となりますね。

この▢と△に入る数の組み合わせを求める問題です。

 

ここで、▢と△に入る数の和を条件として指定されている問題が「つるかめ算」です。

つまり、本問は、つるかめ算の条件が不足しているバージョンとも言えますね。

条件が不足しているから、答えが1つに定まらない、というわけです。

 

基本解法としては、まずは▢と△に入る数を1組、気合いで見つけることになります。

2組目以降は、1組目から両替していくイメージで自動的に見つけることができます。

 

ここで、計算量を減らすためのテクニックがあるので必ず押さえておきましょう。

176と308の最大公約数は44なので、式全体を44で割ることができます。

つまり、

176×▢+308×△=4004

      ⇩

 4 ×▢+ 7 ×△=91

 と、変形することができます。

これで、

「1冊4円のノートと1冊7円のファイルを買うと91円になりました。」

という問題に作り替えることができました。

 

それでは基本解法に戻りましょう。

91は7で割り切ることができるので、1組目は簡単に見つかりますね。

4×0+7×13=91

この、合計金額をくずさないようにノートとファイルの冊数を変えるにはどうすれば良いでしょうか。

4円と7円の最小公倍数である、28円ずつ入れ替えるしかありません。

つまり、4円のノート7冊と、7円のファイル4冊を1セットとして両替していけばOKです。

4×▢+7×△=91

      0       13

       7          9

     14       5

     21  1

これで全てですね。

「買わないものがあってもよい」という条件があることにも注意しておきましょう。

(0,13)、(7,9)、(14,5)、(21,1)

 

 

重要度【★★★★★★】

難易度【★★☆☆☆☆】

 

 

by カエレバ
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