中学受験算数の良問・難問・基本問題

プロ家庭教師が中学入試の算数の問題とその解法を紹介していきます。

甲陽学院中2020年(数の性質ー★★★☆☆☆)

甲陽学院中学 2020年度 第二日】

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~概要~

本年の甲陽は、例年通りの難易度でした。

本問は、受験算数の基本問題です。

最難関校志望なら、確実に合わせられないといけない問題です。

 

~解説~

(1)

例えば、36は3で何回割り切れるかを考えてみましょう。

36÷3=12

12÷3=4

4÷3=1.333・・・

となるので、2回ですね。

これは、『素因数分解』を使って求めることができます。

36を素因数分解すると、

36=2×2×3×3

となり、「3」を「2個」含んでいることが分かりますね。

よって、3で2回割り切れるということです。

 

では、1から27までの積には3が何個含まれているでしょうか。

3の倍数には1個ずつ、9(=3×3)の倍数には2個ずつ、27(=3×3×3)の倍数には3個ずつ含まれているので、それぞれの倍数の個数から求めることができます。

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3の倍数:27÷3=9個 ・・・の個数

9の倍数:27÷9=3個 ・・・の個数

27の倍数:27÷27=1個 ・・・の個数

9個+3個+1個=13個

よって、13回

 

(2)

これは、適当に色々な数字で試してみて見つけるだけの計算問題です。

(1)で、N=27のときに13個だったことから、だいたい半分ぐらいかと予想してN=230から試してみましょう。

230÷3=76個・・・2

230÷9=25個・・・5

230÷27=8個・・・14

230÷81=2個・・・68

よって、76個+25個+8個+2個=111個

思いのほか、いい線いっていましたね。

あとは、微調整するだけです。

115個ー111個=4個

なので、あと4個の「3」が必要です。

231は3の倍数なので1個、234は9の倍数なので2個、237は3の倍数なので1個、3を含んでいます。

よって、N=237のとき、「3」が115個含まれているので、3で115回割り切れることになります。

237の次の3の倍数である240までNを増やすと、「3」の個数が115個を超えてしまいますね。

しかし、239までなら3の倍数は変わらないので増やしても大丈夫です。

よって、237,238,239

 

 

重要度【★★★★★☆】

難易度【★★★☆☆☆】

 

 

by カエレバ
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