中学受験算数の良問・難問・基本問題

プロ家庭教師が中学入試の算数の問題とその解法を紹介していきます。

高槻中2020年(旅人算ー★★★★☆☆)

【高槻中学 2020年度 A日程】

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~概要~

本年の高槻の算数は、少し難化しました。

女子の受験者数の増加がようやく止まったのに対して、 男子の受験者数は増え続けています。

その結果、男女の合格最低点の差は、例年の約30点から22点(400点満点)に減り、男女間の難易度の差が縮まってきました。

とはいえ、女子の方が大変なことに変わりはありません。

合格するには、女子は70点/120点満点、男子は60点/120点満点が必要でしょう。

本問は、算数で稼ぎたい女子にとっては合わせたい問題ですが、男子や国語できちんと点数を取れる女子にとっては不要な問題でしょう。

 

~解説~

まずは図に整理してみることになりますね。

月曜日の速さを▢m/分、水曜日に歩いた時間(=出発時刻から始業時刻までの時間)を☆分とすると、下図の様になります。

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ここで、3人の歩いた時間をそろえるために、月曜日は学校に到着する6分前のA地点で止め、火曜日は学校に到着した後もそのまま6分間歩き続けてB地点まで行ったと作り替えているところがポイントです。

 

A地点~学校の距離は、▢[m/分]で☆分歩いた距離と、▢+15[m/分]で☆分歩いた距離の差なので、

15[m/分]×☆[分]=15×☆[m]です。

同様に、学校~B地点の距離は、▢+40[m/分]で☆分歩いた距離と、▢+15[m/分]で☆分歩いた距離の差なので、

25[m/分]×☆[分]=25×☆[m]です。

よって、

A地点~学校の距離:学校~B地点の距離=(15×☆):(25×☆)=15:25=3:5

となります。

 

ここで、A地点~学校は月曜日の速さで6分間かかる距離、学校~B地点は火曜日の速さで6分間かかる距離です。

歩いた時間が同じなので、この間の距離の比は、速さの比と同じになりますね。

よって、

月曜日の速さ:火曜日の速さ=3:5

なので、

▢:▢+40=3:5

となります。

▢=③m/分、▢+40=⑤m/分とおくと、

②=40

なので、

①=20

よって、

▢=③=60m/分

と分かりました。

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水曜日の速さは、

▢+15=75m/分

よって、

月曜日の速さ:水曜日の速さ=60:75=4:5

同じ距離を進むのにかかる時間の比は速さの比の逆比になるので、

月曜日の歩いた時間:水曜日の歩いた時間=5:4

月曜日の歩いた時間を⑤分、水曜日の歩いた時間を④分とおくと、その差は6分なので、

①=6

⑤=30分

よって、月曜日は、60m/分で30分歩いたことになるので、家から学校までの距離は、

60m/分×30分=1800m

 

 

重要度【★★★☆☆☆】

難易度【★★★★☆☆】

 

 

by カエレバ
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