中学受験算数の良問・難問・基本問題

プロ家庭教師が中学入試の算数の問題とその解法を紹介していきます。

甲陽学院中2016年(旅人算ー★★★★☆☆)

甲陽学院中学 2016年度 第二日】

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~解説~

速さの問題を解くには正しい時間が必要です。

そこで、まずは、壊れた時計問題について考えておかなければなりませんね。

情報を整理してみましょう。

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Aの時計が進んだ時間:実際に進んだ時間=6:5

Bの時計が進んだ時間:実際に進んだ時間=4:5

ということが分かりました。

 

Aが出発した時刻は、Aの時計が3時のときです。

正しい時刻に合わせた2時から60分後なので、

6:5=60分:▢分

▢=50分

2時+50分=2時50分

よって、Aが出発したのは正しい時刻で2時50分です。

 

同様に、Bが出発した時刻はBの時計で3時なので、

4:5=60分:▢分

▢=75分

2時+75分=3時15分

よって、Bが出発したのは正しい時刻で3時15分です。

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AとBが出会ったのは、Aの時計が3時以降で2回目に短針と長針が重なったときです。

ここからは、時計算ですね。

3時台で短針と長針は1回重なります。

よって、2回目に重なったとは、4時台のことですね。

4時台で短針と長針が重なる時刻は、

30°×4=120°

120°÷(6°/分ー0.5°/分)=240/11分

4時+240/11分=4時240/11分

と求めることができますね。

ただし、これはAの時計での時刻なので、正しい時刻に直しておかなければなりません。

4時240/11分-2時=1560/11分

正しい時刻に合わせた2時から1560/11分後なので、

6:5=1560/11分:▢分

▢=1300/11分

2時+1300/11分=3時640/11分 

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ここまでくれば、あとは速さの基本問題です。

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(1)

 Aは、出発してから出会うまでに、

3時640/11分ー2時50分=750/11分

歩いたので、

88m/分×750/11分=6000m

Bは、出発してから出会うまでに、

3時640/11分ー3時15分=475/11分

歩いたので、

66m/分×475/11分=2850m

よって、PQ間は、

6000m+2850m=8850m

 

(2)

正しい時刻で3時640/11分は、Bの時計では何時何分かという問題ですね。

時計を合わせた2時から3時640/11分までは1300/11分なので、

5:4=1300/11分:▢分

▢=1040/11分

 =94分+6/11分

 =94分360/11秒

 =94分32.7・・・秒

 =約94分33秒

2時+94分33秒3時34分33秒

 

 

重要度【★★★★☆☆】

難易度【★★★★☆☆】

 

 

by カエレバ
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