中学受験算数の良問・難問・基本問題

プロ家庭教師が中学入試の算数の問題とその解法を紹介していきます。

四天王寺中2020年(相似ー★★★☆☆☆)

四天王寺中学 2020年度】

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~概要~

本年の四天王寺の算数は、問題の難易度としては昨年より少し易化しました。

難しすぎた2017年、易しすぎた2018年、やや難しかった2019年を除くと難易度が安定していた2010~2016年頃の難易度に戻ったと言えるでしょう。(ただし、問題数が減少したため平均点は上がっています。)

しかし、受験者数が、かなり多かった昨年からさらに大幅増であったため、合格しにくくなっています。

合格するには、医志が90点/120点満点、英数Ⅱが80点/120点満点、英数Ⅰが70点/120点満点が最低限のノルマでしょう。

本問は基本的な問題で、英数Ⅰ志望の子にとっては合否を分ける問題、医志・英数Ⅱ志望の子にとっては落とせない問題です。

 

~解説~

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二等辺三角形は左右が対称であることを利用して、左半分だけで考えましょう。

点Iを辺BCの真ん中にとると、

IH=15cm÷2=7.5cm

また、四角形KHJOは正方形なので、

KH=HJ=15cm

 

ここで、辺KHと辺AIは平行なので、△BHKと△BIAは相似です。

また、辺BIと辺KMは平行なので、△BIAと△KMAも相似です。

同様に、辺PLと辺AMも平行なので、△KLPと△KMAも相似です。

よって、△BHKと△KLPは相似と分かります。

 

BH:HK=5cm:15cm=1:3

なので、

KL:LP=1:3

KL=②cm、LP=⑥cmとおいてみましょう。 

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四角形PLNRは正方形なので、

LN=PL=⑥cm

点Mは、辺LNの真ん中なので、

LM=⑥cm÷2=③cm

よって、KM=②cm+③cm=⑤cm

ここで、KM=HI=7.5cmなので、

⑤=7.5cm

①=1.5cm

LM=③cm=4.5cm

 

 上の段に関しても、同じ様に考えればOKですね。

△KLPと△PEDは相似なので、

PE:ED=1:3

PE=2⃣cm、ED=6⃣cmとおきましょう。 

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すると、

PQ=2⃣cm+3⃣cm=5⃣cm

ここで、

PQ=LM=4.5cm

なので、

5⃣=4.5cm

1⃣=0.9cm

DE=6⃣cm=5.4cm

よって、四角形DEFGの面積は、

5.4cm×5.4cm=29.16㎠

 

 

重要度【★★★★★☆】

難易度【★★★☆☆☆】

 

 

by カエレバ
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