四天王寺中2017年(約束記号ー★★★☆☆☆)
【四天王寺中学 2017年度】
~概要~
2017年の四天王寺中の算数は過去最高の難易度でした。とはいえ、事前に学校側から難化を予告されていたので、それを知っていた子は動揺はしなかったでしょう。
約束記号の問題は、大きく分けると規則性がメインとなるタイプと場合の数がメインとなるタイプの2種類がありますが、本問は後者です。問題自体はそう難しくはないのですが、正答率の低さ(①90%・②8%・③1%)からも分かるように場合の数を苦手とする子は多いということですね。場合の数は、得意に出来れば稼ぎどころ、苦手なままでも致命傷にはならない、と思っておくぐらいで良いでしょう。
~解説~
①
問題文の意味さえきちんと捉えられれば解ける問題ですね。必要な算数の知識やテクニックとしては、受験算数以前の、学校の算数レベルです。
[A]=3とは、Aを4で割ったときの余りが3であるということなので、
A÷4=▢・・・3
これを言い換えると、
A=4×▢+3
となります。Aの範囲(1以上18以下)に注意すると、
▢=0~3 ⇒4個
②
4で割ったときの余りは、0,1,2,3のいずれかです。
そこで、まずは①の続きで余りごとに整数の個数を求めておきましょう。
・[X]=0のとき、
X÷4=▢・・・0
X=4×▢
▢=1~4 ⇒4個
・[X]=1のとき、
X÷4=▢・・・1
X=4×▢+1
▢=0~4 ⇒5個
・[X]=2のとき、
X÷4=▢・・・2
X=4×▢+2
▢=0~4 ⇒5個
・[X]=3のとき、
①で求めた通り4個
(※実戦では、ここで4+5+5+4=18個と、整数Xの範囲を全て網羅できていることを確かめておく検算はかなり効果的です。)
さて、本問は[[A]+[B]]=2です。
記号が連続していて少し見にくいですが、[A]+[B]を4で割った余りが2になる、ということです。
ここで、[A]も[B]も0~3のどれかなので、[A]+[B]は0~6のどれかになりますね。
よって、本問は[A]+[B]=2または6、と言い換えることができます。
ここからは、場合の数の問題です。
数も小さく、種類も少ないので深く考えずに書き出してしまいましょう。
・[A]+[B]=2のとき、
0 2
1 1
2 0
の3通りが考えられます。
(ⅰ)A=0、B=2について
最初に調べた通り、A=0になるAは4個、B=2になるBは5個あります。
よって、全部で4×5=20組
(ⅱ)A=1、B=1について
同じように考えて、5×5=25組
(ⅲ)A=2、B=0について
5×4=20組
・[A]+[B]=6のときは、
3 3
の1通りしかありません。よって、
4×4=16組
以上から、20+25+20+16=81組
③
[[A]+[B]]=[A]+[B]とは、[A]+[B]を4で割った余りが[A]+[B]になるということです。つまり、[A]+[B]を4で割ったときの商が0になるということなので、[A]+[B]=0~3と言い換えることができます。
(※少し分かりにくいですが、色々と試してみれば気付けるでしょう。頭で考えてよく分からないときは、とりあえず手を動かしてみることが大切です。)
・[A]+[B]=0のときは、
0 0
の1通りしかありません。よって、
4×4=16組
・[A]+[B]=1のとき、
0 1
1 0
の2通りが考えられます。
(ⅰ)A=0、B=1について
5×4=20組
(ⅱ)A=1、B=0について
4×5=20組
・[A]+[B]=2のとき、
0 2
1 1
2 0
の3通りが考えられます。
(ⅰ)A=0、B=2について
4×5=20組
(ⅱ)A=1、B=1について
5×5=25組
(ⅲ)A=2、B=0について
5×4=20組
・[A]+[B]=3のとき、
0 3
1 2
2 1
3 0
の4通りが考えられます。
(ⅰ)A=0、B=3について
4×4=16組
(ⅱ)A=1、B=2について
5×5=25組
( ⅲ)A=2、B=1について
5×5=25組
(ⅳ)A=3、B=0について
4×4=15組
以上から、16+20+20+20+25+20+16+25+25+16=203組
①
重要度【★★★★★★】
難易度【★☆☆☆☆☆】
②③
重要度【★★★☆☆☆】
難易度【★★★☆☆☆】
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