中学受験算数の良問・難問・基本問題

プロ家庭教師が中学入試の算数の問題とその解法を紹介していきます。

灘中2019年(売買算ー★★★★☆☆)

【灘中学 2019年度 1日目】 

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~概要~

2019年の灘中の算数は史上最高レベルの難しさでした。 特に1日目は、合格者平均点が50点/100点満点という最狂レベルです。

しかし、本問は合格するためには落とせない問題です。 解法にこだわる必要はありませんが、答えは合わせられないといけません。実際、力づくで合わせた子も多かったことでしょう。

 

~解説~

総売り上げと総利益が分かっているので、総仕入れ値を求めることができますね。

26000円ー11600円=14400円

 

定価で売れた品物の個数が範囲で与えられています。

小学生にとっては範囲の取り扱いはやっかいですね。

こういうときは、最小のときと最大のときの両極端に場合分けをして、それぞれで処理していきましょう。

 

(ⅰ)定価で売れた品物の個数が全体の6割のとき

仕入れた品物の個数を⑩個としておきましょう。

売買算の多数個売りの問題は表で考えるのが鉄則ですね。

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このとき、総売り上げは、

400円×⑥個+200円×④個=(3200)円

(3200)円=26000円

①個=8.125個

⑩個=81.25個

 

(ⅱ)定価で売れた品物の個数が全体の7割のとき

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このとき、総売り上げは、

400円×⑦個+200円×③個=(3400)円

(3400)円=26000円

①個=7.64・・・個

⑩個=76.4・・・個

 

以上から、仕入れた品物の個数は76.4・・・個と81.25個の間、つまり77個以上81個以下だと分かりました。

 

品物1個の仕入れ値も、仕入れた品物の個数も整数です。

よって、これらは14400の約数であるはずですね。

77以上81以下の14400の約数は80しかありません。

よって、仕入れた品物の個数は80個と求まりました。

品物1個の仕入れ値は、

14400円÷80個=180

 

400円の品物と200円の品物が合わせて80個で、全部で26000円と分かったので、あとは単なるつるかめ算ですね。

200円×80個=16000円

(26000円ー16000円)÷(400円ー200円)=50

 

 

重要度【★★★☆☆☆】

難易度【★★★★☆☆】

 

 

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