中学受験算数の良問・難問・基本問題

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大阪桐蔭中2019年(規則性ー★★☆☆☆☆)

大阪桐蔭中学 2019年度 前期】

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~解説~

まずは、どのような規則なのかを見つけられるかがキーですね。

よく見かける規則ですし、初見であっても「1」に着目すればそう苦労せずに見つかるでしょう。

1,21,2,31,2,3,41,2,3,4,5・・・

という、規則の固まり(セット)からできている『群数列』ですね。 

群数列は、下記の様に、セットごとに段を変えて書き直すのがコツです。

 

① 1

② 1,2

③ 1,2,3

④ 1,2,3,4

⑤ 1,2,3,4,5

: : : : : :

 

 この様に表すことで、▢セット目は1~▢の▢個の整数からできている、ということが一目で分かりますね。

 

(1)

30セット目までに31が現れることはありません。

初めて31が現れるのは、31セット目の31個目です。

1セット目から30セット目に含まれる数の個数は、

(1+30)×30÷2=465個

よって、31セット目の31個までには、

465個+31個=496個

の数があるので、496番目

 

(2)

何セット目までで2019個近くの数が出てくるかを考えます。

(1+▢)×▢÷2=2019

の▢に色々な数をあてはめてみましょう。 すると、

(1+63)×63÷2=2016

(1+64)×64÷2=2080

となるので、2019番目の数は64セット目にあると分かります。

また、

2019-2016=3

から、2019番目の数は、64セット目の3個目の数字と分かります。

各セットは、1,2,3・・・となっているので、

 

(3)

例えば、1234500000は0が一の位から5個並んでいます。

これは、1234500000は10で5回割り切れる(6回は割り切れない)ということです。

ある数が10で何回割り切れるかを求めるには、10=2×5なので、ある数を素因数分解したときに2と5がいくつ含まれているかを求めればよいですね。

2019番目までに、5の倍数がいくつあるのかを考えましょう。

1セット目~4セット目は0個です。

5セット目~9セット目には、5があるので1個ずつです。

10セット目~14セット目には、5と10があるので2個ずつです。

同様に考えていきますが、

25セット目~29セット目には、5,10,15,20,25がありますが、25=5×5なので25は5が2個分であることに注意しましょう。よって、6個ずつです。

30セット目~34セット目には、5,10,15,20,25,30があるので7個ずつです。

以下、63セット目までも同様に考えると、

0個×4セット+1個×5セット+2個×5セット+3個×5セット+4個×5セット+6個×5セット+7個×5セット+8個×5セット+9個×5セット+10個×5セット+12個×5セット+13個×5セット+14個×4セット=431個

64セット目は3個目までなので0個です。

よって、2019番目までの整数をかけてできる数には5が431個含まれています。

本来は、2が何個含まれているかもチェックする必要がありますが、この数列では明らかに2の倍数より5の倍数の方が少ないので、5の個数=10の個数となります。

よって、2019番目までの整数をかけてできる数には10が431個含まれているので、この数は10で431回割り切れます。

以上から、この数の一の位から並ぶ0の個数は431個

 

 

(1)

重要度【★★★★★★】

難易度【★★☆☆☆☆】

(2)

重要度【★★★★★★】

難易度【★★☆☆☆☆】

(3)

重要度【★★★★★★】

難易度【★★★☆☆☆】

 

 

by カエレバ
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