中学受験算数の良問・難問・基本問題

プロ家庭教師が中学入試の算数の問題とその解法を紹介していきます。

洛星中2017年(立体図形ー★★☆☆☆☆)

洛星中学 2017年度】 

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~概要~

洛星の算数は、以前はかなり難易度が高く、捨て問も多く含まれていました。

しかし、ここ3年間は目に見えて難易度が下がっており、解きやすくなっています。

このことは受験者平均点にも明確に表れており、2010~2016年の46.6点(100点満点換算)に対し、2017~2019年は62.4点となっています。

これだけ顕著だと、学校側の意思を感じますね。

しかし、難易度が下がったから楽になるというわけでは決してありません。捨てられる問題が減り、落とせない問題が増えたというだけのことですからね。

本問も、合格するには確実に合わせないといけない問題です。

 

~解説~

 まずは、展開図の組み立てについて考えないといけません。

線が多く複雑な様に見えますが、同じ形の八角形が2つと長方形が8つで出来ているので八角柱の展開図であると分かりますね。

 

容器の形が判明すれば、ここからは水問題です。

水問題は、真正面から見た図を描いて考えましょう。

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あの面を下にして置いた状態が上の図です。

水が12cmまで入っているので、水の体積を求めることができますね。

(12cm×3cm+7cm×3cm+4cm×4cm)×10cm=730㎤

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いの面を下にして置くと上の図の様になりますね。

水は入れ直したわけではないので、体積は変わっていません。

よって、この図の水の体積が730㎤になるような▢を求めればよいですね。

(3cm×8cm+6cm×3cm+▢cm×4cm)×10cm=730㎤

▢=7.75cm

 

※別解

水問題の解法を利用することで格段に楽に求めることができます。

水問題では、『水の体積+空気の体積=容器の体積』になっています。

本問の様に水の体積が変わらない問題では、空気の体積も一定になっていることがポイントです。

 

あの面を下にして置いたとき、空気の体積は、

(15cm-12cm)×3cm×10cm=90㎤

いの面を下にして置いた時も同じなので、空気の部分の高さを△cmとすると、

△cm×4cm×10cm=90㎤

△=2.25cm

▢=10cm-2.25cm=7.75cm

 

  

重要度【★★★★★★】

難易度【★★☆☆☆☆】

 

 

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