開明中2019年(平面図形ー★★☆☆☆☆)
【開明中学 2019年度 1次後期】
~解説~
問われているのは弧(円周の一部)の長さなので、求め方としてはおうぎ形の公式を使うしかありませんね。
ということで、まずは真っ先に円の中心と結ぶ補助線を引きましょう。
これは、弧の絡む図形の問題全般での鉄則です。
このおうぎ形の直径は6cmと分かっているので、他に必要なのは中心角だけです。
よって本問は、∠AOBの大きさを求めるのがメインテーマと言えますね。
とはいえ、角度に関しては直角以外に情報がなく、とっかかりがなさ過ぎてこのままでは求められそうもありません。
そこで、点Aから線COと直角に交わる線を引いてみましょう。
このとき、三角形AOEは∠E=90°の直角三角形です。
AOは円の半径なので、
AO=3cm
AEは1目盛り分なので、
AE=6cm÷4=1.5cm
よって、
AE:AO=1.5cm:3cm=1:2
よって、
∠AOE=30°
と求めることができます。(※中学受験算数の基本項目を利用しています。詳しくは解答後に改めて解説します。)
同様に、
∠BOD=30°
なので、
∠AOB=90°ー(30°+30°)=30°
よって、
6×3.14×30°/360°=1.57cm
※∠AOE=30° を求める際に使った基本項目についても解説しておきましょう。
『30°-60°-90°の直角三角形の法則』
『30°-60°-90°の直角三角形は、最短辺の長さ:最長辺の長さ=1:2』
これは、中学受験算数の基本項目です。
各角度が30°、60°、90°の直角三角形(三角定規の形ですね)は必ず、最も短い辺(図の辺AC)の長さと最も長い辺(図の辺AB)の長さの比が1:2になるという性質があります。
このことを利用する問題は、中学受験ではよく出されているので必ず覚えておきましょう。
理屈としては、下の図の様に△ABCと同じ形の三角形を真下に逆向きに付け足した形を考えると良いでしょう。
このとき、
∠BA’C=∠BAC=60°
また、
∠A’BC=∠ABC=30°
なので、
∠ABA’=∠ABC+∠A’BC=30°+30°=60°
よって、△AA’Bは正三角形と分かりますね。
そこで、ACの長さを仮に①cmとすると、
A’C=①cm
よって、
AA’=AC+A’C=①cm+①cm=②cm
△AA’Bは正三角形なので、
AA’=A’B=AB=②cm
となります。
よって、
AC:AB=①cm:②cm=1:2
重要度【★★★★★★】
難易度【★★☆☆☆☆】
|
|